子どもの頃、花やビーズを入れて凍らせた氷をビニールプールに浮かべてよく遊んでいました。見慣れたものも透明な氷に閉じ込めると宝石のようで、よりキレイに見える気がします。

スウェーデン出身のデザイナー Siri Bahlenberg さんと Sofia Bergfeldt さんが考案した「Melt and Recreate」は、ランプシェードが氷でできたペンダントランプ。専用の型で凍らせた氷をソケットに取り付けることで、LED の淡い光が灯ります。


氷の中に光を閉じ込めました
氷の中に光を閉じ込めました

氷は室温で10~12時間かけてゆっくりと溶けていき、完全に溶けきると灯りも消えたように見える仕組み。溶け落ちた水をためておき、型に入れて凍らせれば再び利用できます。凍らせる度に氷の状態が変わるので、毎回異なった光の表情が楽しめます。
 
夜に灯して、朝になったら凍らせて…
夜に灯して、朝になったら凍らせて…

電気と水の組み合わせは危険な気もしますが、ソケット部に取り付けた LED ランプの光をファイバーオプティクス(ガラス繊維の束)を通して氷に反射させることで安全性を確保しているそうです。

水と電気だけど、大丈夫
水と電気だけど、大丈夫

Melt and Recreate について、「敢えて完成品にせずユーザーが製品のライフサイクルの一部を担うことで、両者のつながりを創りたかった」と Bahlenberg さんと Bergfeldt さんは説明しています。氷のビジュアルと水滴の落ちる柔らかい音がもたらす自然の要素は、暖炉を満喫するのとも似ているのだとか。

ロウソクよりも儚く溶けていくランプをじっと見ていると、いつもよりゆったりした時間が過ごせそう。ぜひ製品化して欲しいです。

溶けるまでずっと見ていたい
溶けるまでずっと見ていたい