学生の頃、料金の支払いが遅れたせいで、電気や水道を止められたことはありませんか?電気やガスならまだなんとか対処の仕方もあるのですが、水道が止められるとアウト。生活が成り立たなくなります。貧乏って、怖いですね。
電気や水道を一度でも止められた体験を持つ人であれば飛びつくかもしれないのが「Ecocapsule」。スロバキア共和国の建築スタジオ Nice Architects が設計した、電気も水道もいらない自立型のミニハウスです。
「Ecocapsule」の屋根にはソーラーパネルが敷き詰められており、太陽光による発電が可能。これにより、室内で使用する電力を供給します。でもソーラーパネルは、天候が優れないときや夜間は発電不能。これを補完するために、風力発電用のプロペラも備えられました。Nice Architects によれば、この2つの発電システムとバッテリーを組み合わせれば、一年のうち1月と11月の一部を除いたほとんどの期間、ミニハウス内で利用する電力をほぼまかなえるのだとか。
水は雨水を集め、フィルターでろ過する仕組み。この水が、ハウス内のキッチン、トイレ、シャワーで利用されます。
ハウス内にはキッチン、仕事や食事をするためのテーブル、折り畳み式のベッド、そして収納などが備えつけられており、本当にここだけで生活が可能になっています。
一人暮らしには十分?
ちょっとだけ疑問なのは下水の処理。これについては、「Ecocapsule」の Web サイトには記載がありません。「Ecocapsule」は、RV パークのような場所でキャンパーとして利用されるものと予想されます。となると、パークの設備を利用するのが前提の設計なのかもしれません。
「Ecocapsule」は、5月28日&29日にオーストリアのウィーンで開催される、スタートアップを支援するイベント「Pioneers Festival」で、プロトタイプが公開される予定となっています。様々な疑問は、そこで明らかになるでしょう。