「掃除ってのはこうやるんだぜ!」
「掃除ってのはこうやるんだぜ!」

iRobotのロボット掃除機『ルンバ』から、新たなフラッグシップモデルとなる「ルンバ 980」が発表されました。日本では10月10日から家電量販店や公式オンラインストアなどで販売が開始されます。

日本での認知度は実に9割を超えるというルンバ。今回発売されるのはシリーズ史上“最高の清掃力”を備えたモデルとのことですが、ずっと検討していた人にとって決定打となるのでしょうか?製品発表会でひと足先に実機を見てきました。


満面の笑みで「ルンバ 980」をお披露目するiRobot CEOのコリン・アングル氏
満面の笑みで「ルンバ 980」をお披露目するiRobot CEOのコリン・アングル氏

◆ポイント1:自分でフロアマップを作る

新製品のポイントは大きく3つ。まず新開発の人口知能「iAdapt 2.0 ビジュアルローカリゼーション」が搭載されました。このシステムでは、本体上部のカメラと底面のフロアトラッキングセンサーを駆使することでフロア全体のマップを作成し、自分の位置を常に把握し続けるといいます。

壁や家具の位置を把握しながら
壁や家具の位置を把握しながら

フロア全体をマッピング(右)していく
フロア全体をマッピング(右)していく

作ったマップを元に、オープンスペースでは平行線を描くように動き、家具の下や散らかった環境では複数のセンサーを使って動きのパターンを変え、途切れることなく掃除を継続。この動きを実際に見てみると、まるで“目が見えている”よう(動画参照)。ちなみに、ネコが乗ってカメラをふさいだり、暗い場所に入ったりしても問題なく作動するそうです。


手前のルンバの滑らかな動きに注目。奥のルンバはイスの脚まわりを丁寧に掃除しています

「ネコ問題にはかなり悩まされた」と話すシニア・バイスプレジデントのセルダ氏
「ネコ問題にはかなり悩まされた」と話すシニア・バイスプレジデントのセルダ氏

掃除可能面積は最大112畳(185m2 )と、最大25畳の現行モデルに比べ大幅に拡大。自宅はもちろん小規模オフィスでも活用できます。なお複数の部屋を掃除したい場合、従来の機種ではオプションの「お部屋ナビ」を使って誘導する必要がありましたが、ルンバ 980では一度清掃を始めると部屋を跨いでフロア全体を掃除します(オプション品で清掃範囲に制限を設けることも可能)。途中でバッテリーが切れそうになった場合はホームに戻って充電し、続きから清掃を再開して最後までやり遂げます。

最大2時間の連続運転後、自動で充電して再開  ちなみに筆者は途中で力尽きることが多々あります
最大2時間の連続運転後、自動で充電して再開
ちなみに筆者は途中で力尽きることが多々あります

10cm以上の高さがある家具の下にも入り、ベッドカバーが垂れ下がっていても奥へと進んでいく。人の手でやるよりも頼もしいですね。

家具をどかさなくてもスーイスイ
家具をどかさなくてもスーイスイ

ポイント2:カーペットやゴミの量でパワーを自動調節

 一方、清掃能力も大幅に向上。ルンバシリーズの特徴である強力吸引システム「AeroForce(エアロフォース)クリーニングシステム」がさらに強化されたほか、新たに「カーペットブースト」機能を搭載。床の内容を検知し、カーペット上で最大10倍まで吸引力を引き上げるといったコントロールを自動で行うそう。

また、ゴミの量を検知する「ダートディテクト」機能により、ゴミが特に多い場所は往復するなど効率的に清掃します。

(ここはゴミが多いから念入りに…)
(ここはゴミが多いから念入りに…)

◆ポイント3:操作はボタン1つでシンプルに、外出先でも操作可能


清掃を始める時は本体の「CLEAN」ボタンを押すだけ。さらにスマートフォン/タブレット専用アプリ「iRobot HOME」を使用することで、外出先からでもルンバを操作できるようになりました(日本語版は発売時に公開予定)。アプリではこのほか曜日別スケジュールや清掃モードの指定、清掃履歴などが確認できます。ルンバの誕生日や名前も設定できるので、より愛着が湧きそうです。

新型ルンバの気になるお値段は12万5,000円(税別)。従来よりだいぶ高くなりましたが、ルンバに任せることで生まれる時間はきっとお金で買えない価値がある…はず。

 頼もしい家族の一員に
頼もしい家族の一員に