モーターで走行をアシストし、坂道も楽に上れる電動アシスト自転車。でも、購入者の多くは、かつて日本中の道路を走っていた50ccの原付バイクの代わりとして使っているのだとか。このため、デザインもそれなりのものが多くなっています。

Daytona PotteringBikeの「DE01」シリーズは、これまでとは異なる層を狙った電動アシスト自転車。「アシストに見えない電動アシスト」がキャッチフレーズの、おしゃれなデザインを持つミニベロです。


「アシストに見えない電動アシスト」Daytona PotteringBikeの「DE01」シリーズ
「アシストに見えない電動アシスト」Daytona PotteringBikeの「DE01」シリーズ

えんウチ編集部では「DE01」の試乗車を借り、一週間実際に使ってみました。お昼休みに足を延ばして、おしゃれタウンでランチを食べるのにぴったりな一台でしたよ。

■なぜアシストに見えないの?
なぜ「DE01」は電動アシスト自転車に見えないのでしょうか?そのわけは、電動アシスト自転車でもっとも目立つ「バッテリー」を隠したことにあります。レザーバッグに収めてリアの荷台あたりに設置し、おしゃれなリアバッグ風に仕立てたのです。

バッテリーは大きく目立つものですが
バッテリーは大きく目立つものですが

バッグだと思ってみれば、むしろ小さく見えます
バッグだと思ってみれば、むしろ小さく見えます

ハンドルからはメーター類を排除。これも、「DE01」を普通の自転車に見せています。

メーター類のないハンドル  すっきりしています
メーター類のないハンドル
すっきりしています

■まずはアシスト機能をテスト!~行きは良いけど、帰りがきつい通勤に効果あり!
まずはアシスト機能をテスト。「DE01」を通勤に使って、そのパワーを確かめてみました。

筆者の住む東京都中野区からえんウチ編集部のある五反田までの距離は片道約12キロ。行きは下り坂で、帰りは上り坂な、「逆なら良かったのに」と恨んでしまいがちなルートです。五反田駅は標高約3メートルなのに中野駅周辺の標高は約38メートルなので、帰り道では約35メートル登ることになります。

中野~五反田間の標高推移図  驚きの高度差です  (画像は自転車NAVITIMEを利用して取得しました)
中野~五反田間の標高推移図
驚きの高度差です
(画像は自転車NAVITIMEを利用して取得しました)

中でも厳しいのが五反田~目黒間。五反田駅の標高は約3メートルなのに隣駅である目黒駅は約23メートルなので、わずか一駅の区間で約20メートル上らなければならないのです。さてこのきつい坂道、「DE01」で上ると、楽に上れるのでしょうか?

◆坂道、楽勝!
目黒駅手前のもっともきついあたりを試走行。結果は、驚くほど楽に上れてしまいました。誰かが後ろからそっと押してくれているような、そんな感覚を味わえます。男性でも多くの人が“立ち漕ぎ”する坂を、座ったまま余裕で漕ぎ続けられました。仕事で疲れた日でも、これなら楽に帰宅できます。

男の人より、強くなった気分?
男の人より、強くなった気分?

また、信号待ちでも威力を発揮します。うっかりトップギアで停止してしまった場合でも、アシストがあるので楽に発進できるのです。漕ぎ始めると、すぐにパワフルにアシストが効く感覚は、楽しくて、ちょっと笑ってしまうほどですよ!

■おしゃれタウンを走ってみた
「DE01」のパワーはわかりました。でも、この自転車で通勤する人はそれほど多くないかもしれません。デザインを見る限り、街乗りを楽しむ自転車だという気がします。そこで、東京のおしゃれタウンをちょっとだけ訪れてみました。

東京23区内は坂だらけ。渋谷や四谷など地名に「谷」がついているような場所には、必ずといって良いほど坂があります。地名に「山」が付いている街もそう。最近人気の高まっているおしゃれタウン「代官山」や、その近郊の「中目黒」も坂の街と言えます。

というわけで、まずは中目黒を訪れてみました。「DE01」は、この街を走りやすいのでしょうか?

と、いうわけで、おしゃれタウン中目黒に遊びにきてみました!
と、いうわけで、おしゃれタウン中目黒に遊びにきてみました!

最初に訪れてみたのは、スヌーピーのテーマカフェ「PEANUTS CAFE」。でも残念ながら、平日であるにもかかわらず、満席でした。PEANUTS CAFEを諦め、代官山T-Siteでのお買い物に予定を変更します。

「PEANUTS CAFE」は満席でした  後ろ髪、ひかれまくってます…
「PEANUTS CAFE」は満席でした
後ろ髪、ひかれまくってます…

中目黒の「PEANUTS CAFE」から代官山のT-Site間の距離は、地図上で見ればわずか700メートルでしかありません。不動産表示なら9分足らずの距離です。

ところがこの2地点、標高差は約19メートルあるのです。このわずかな距離でこの標高差。歩いても厳しい上りですが、自転車だと本当に大変。かなりの脚力がなければ上りきれない勾配と言えるでしょう。

PEANUTS CAFE~代官山T-Site間の道のり  (画像はGoogle Mapから)
PEANUTS CAFE~代官山T-Site間の道のり
(画像はGoogle Mapから)

中でも都立第一商高交差点の坂は、下っている人が地面に消えていくように見えてしまう急坂。さて、ここは「DE01」で上れるのでしょうか?

地面に人が吸い込まれていく?
地面に人が吸い込まれていく?

結果はごらんの通り、電動アシストをオンにすれば、なんとか上れました。

さすがに、きつかった…。
さすがに、きつかった…。

恵比寿から代官山に向かう上り坂にもチャレンジ。こちらもなんとか上れます。

恵比寿と代官山の間も、坂がたくさんあります
恵比寿と代官山の間も、坂がたくさんあります

「DE01」はこんな風に、代官山と中目黒や、恵比寿と代官山の間を行き来したり、坂の多い渋谷などの街を移動するのにぴったりの自転車です。もちろん、一般的な電動アシスト自転車でも同じように坂は上れます。でも、そのデザインは「お母さん、そろそろ子どもを迎えに行かなきゃじゃない?」とせかしてくるようなもの。グルメショップめぐり、雑貨屋めぐりをするときに乗るには、ちょっと合いませんよね?

坂を上りまくって疲れたのでひとやすみ  こんな場所にも「DE01」は似合います
坂を上りまくって疲れたのでひとやすみ
こんな場所にも「DE01」は似合います

代官山駅到着!  さて、会社に戻ろう。仕事だ…。
代官山駅到着!
さて、会社に戻ろう。仕事だ…。

ちなみに、今回お借りした試乗車は「DE01」シリーズの「DE01S」。その重量は16.1キロとちょっと重めです。バッテリーやモーターなどのアシストシステムが後輪周辺に集中しているので、前よりも後ろが重いのが特徴。東京の街を走っていると、階段を自転車をかついで上り下りしないといけないケースにも出くわしがちですが、「DE01」は、女性が担いで階段を上るのは、かなり難しいと感じました。

えんウチ編集部員には、かついで階段を登るのは無理でした…。
えんウチ編集部員には、かついで階段を登るのは無理でした…。

■部屋や会社に収納できます
ここまで一回も触れてきませんでしたが、実は「DE01」は折り畳み。自宅やオフィスに駐輪場がない場合、部屋の中やデスクの側に折り畳んでおいておけるのです。

オフィスのデスク下に、そっと(?)しまっておけます
オフィスのデスク下に、そっと(?)しまっておけます

アシスト機能がついているのに、折り畳み。これって、なかなかにめずらしいですよね。でも、坂を登る機会が多く、狭い部屋に住むことの多い都市生活者には、両方必要な機能と言えるかもしれません。

仕事をしながら、バッテリーを充電できます
仕事をしながら、バッテリーを充電できます

■おしゃれな街のグルメめぐり、雑貨屋さんめぐりに
アシストに見えないアシストで、おしゃれなミニベロで、折り畳み機能があるので駐輪場にも困らない。「DE01」は都市生活者にぴったりの一台です。

電動アシストに見えないので、「ママさん用の自転車に乗ってる?」という目で見られたり、そういう目で見られているのではないか?という被害妄想に襲われたりすることはありません。むしろ街にぴったりのおしゃれ自転車に乗っているという楽しさを味わえるはずです。

なぜか坂だらけのことが多い東京のおしゃれタウン。そんな街を走り、新しいお気に入りの店を探すのに「DE01」はぴったり。機能性だけでなく、デザインにもこだわりたいライフスタイリストにおススメです。

今日はどこのお店に行こうかな?
今日はどこのお店に行こうかな?