「iBoardbot」は、スマートフォンでコントロールできるお絵描きロボット。インターネット接続できる環境さえあれば、世界のどこからでも、付属のホワイトボードに文字を書かせたり、絵を描かせたりできる。メッセージを伝えるだけなら液晶パネルに表示させればずっと早く簡単なところを、わざわざロボットにペンとボードを使ってやらせるという点が、なんとも素敵でかわいい商品。

スマートフォンでコントロールできるお絵描きロボット「iBoardbot」
スマートフォンでコントロールできるお絵描きロボット「iBoardbot」

「iBoardbot」には、「文字入力モード」「お絵描きモード」「グラフィックモード」の3つのモードが用意されており、専用のスマートフォンアプリからコントロール可能だ。


お絵描きロボット「iBoardbot」は、スマートフォンアプリでコントロール可能  「文字入力モード」「お絵描きモード」「グラフィックモード」を提供する
お絵描きロボット「iBoardbot」は、スマートフォンアプリでコントロール可能
「文字入力モード」「お絵描きモード」「グラフィックモード」を提供する

「文字入力モード」では、アプリで文字を入力して、送信ボタンをタップするだけ。これで、「iBoardbot」はホワイトボードにその文字を書き込んでくれる。

スマートフォン上で入力した文字が  ホワイトボード上に1文字ずつ書き込まれる
スマートフォン上で入力した文字が
ホワイトボード上に1文字ずつ書き込まれる

「お絵描きモード」では、利用者がタッチパネル上に描いた絵を、ホワイトボード上に正確に再現してくれる。ただし、ホワイトボードにペンで描けるレベルの絵であることが要求される。

高い再現性を持つ「お絵描きモード」
高い再現性を持つ「お絵描きモード」

絵は複数の人が同時に描くことが可能だ。これを応用すれば、例えば3目並べを2人で遊ぶこともできる。

昔は、地べたに木の枝で○×を書いたものだが…
昔は、地べたに木の枝で○×を書いたものだが…

「グラフィックモード」では、アプリ内に用意されたオンラインギャラリーからグラフィックを選択。それを、ホワイトボードに描かせられる。

アプリ内オンラインギャラリーから画像を選択できる「グラフィックモード」
アプリ内オンラインギャラリーから画像を選択できる「グラフィックモード」

選んだ画像の描画例
選んだ画像の描画例

ロボットアームには、イレーサーが取り付けられている。「iBoardbot」が文字や絵を消す様子を眺めていると、「日直」という言葉を思い出してしまうのは、筆者だけではないはずだ。

液晶なら一瞬で消せる文字  だがホワイトボードでは、イレーサーで地道に消す必要がある  「日直」の動きはひたむきで、健気
液晶なら一瞬で消せる文字
だがホワイトボードでは、イレーサーで地道に消す必要がある
「日直」の動きはひたむきで、健気

開発者向けにAPIが公開されているので、プログラミングに詳しい人であれば、様々な応用ができるだろう。例えば特定のハッシュタグが付けられたツイートを書き続ける、定期的に天気予報を掲載する、などだ。

個人やオフィスでの利用を念頭に設計されているが、小売店の店頭に置いても面白いのではないか。例えば、来店中の顧客に、現在のタイムセール商品を知らせる、といった使い方が可能だ。

店舗で使用する例
店舗で使用する例

サイズは幅50x高さ25x奥行き12センチで、ホワイトボード部分のサイズは幅40x高さ15x奥行き0.6センチ。重さは1.95キロ。動作には、Wi-Fiが使える環境が必要。

購入者に送付されるキット  これを組み立て、スマートフォンアプリをインストールすれば  「iBoardbot」システムを楽しめる
購入者に送付されるキット
これを組み立て、スマートフォンアプリをインストールすれば
「iBoardbot」システムを楽しめる

開発したのは、スコットランドのエディンバラに本拠を置くJJRobots。同社は現在、クラウドファンディングサイトkickstarterで、出資者募集のキャンペーンを実施している。193ポンドの出資で「iBoardbot」を1台入手可能だ。出荷は2016年4月を予定しており、日本への出荷にも対応している。

役に立つか?と聞かれると、「それほどでもないかも」、と答えるしかない「iBoardbot」。だが「iBoardbot」は、いろんな意味でカワイイのが強みだ。見かけはもちろん、イレーサーでホワイトボードを地道に消す姿には、なんともそそられる。

よっ!カワイイぞ!
よっ!カワイイぞ!

なお、ホワイトボードに取り付けたペンのインクが無くなった場合には、人間の手による交換が必要となる。だがこの作業も、なかなかに乙だ。

よいしょっと
よいしょっと