“大人過ぎる”塗り絵、「The Working Day(仕事のある日)」と「Mindless violence(心無い暴力)」

近頃、大人向けの塗り絵「コロリアージュ」が人気。大型書店を訪れれば塗り絵本のコーナーが設置されており、“ストレスの発散になる”とか、“セラピー効果が期待できる”などといったポップが並んでいます。

とはいえ、ちょっと気になるのが塗り絵本の絵柄。動物やお城、そして児童書の主人公などが題材に採られているケースが多いのですが、これらの題材に親しみがないと手を出しにくいのです。例えば、ビアトリクス・ポター氏による児童書に登場する「ピーターラビット」の塗り絵を買ってきたとして、ピーターが着ている上着の色を知らないと正しく塗れません。検索すればすぐにわかりますが、それだと味気ないし、楽しくはないでしょう。

そんな人にぴったりな塗り絵本が「The Working Day(仕事のある日)」と「Mindless violence(心無い暴力)」。英国のコミック作家Jon Link氏とMick Bunnage氏によるブラックなユーモアが散りばめられた、“大人過ぎる”塗り絵本です。

塗り絵本「The Working Day」
“大人過ぎる”塗り絵本、「The Working Day(仕事のある日)」

「The Working Day」の題材は、現代のオフィスでよく目にする風景たち。会社勤めをしている人であれば日常的に目にするであろうエピソードが題材に採られているので、誰でもすぐにその世界に馴染み、何色を塗れば良いかが一目瞭然な塗り絵本となりました。

「The Working Day」のヒトコマ 
「通勤電車で、立ったまま眠る男性」を塗る!
こんな塗り絵、今までなかった!!

その特徴は、世に出回っている塗り絵本よりも絵がシンプルな点。これは作者がコミック作家であることに由来しているようです。このため、一般的な塗り絵本と比較して、非常に短い時間でストレスなく色塗りを終えられるのだとか。

「せっかく買ったのに、すぐに塗り終わったらつまらない」

そう考える人もいるでしょう。でも大丈夫。「The Working Day」は色を塗ったあと、登場人物の口元に吹き出しを付けてセリフを入れる、といった楽しみ方もできるのだそう。塗って飾って終わりというこれまでの塗り絵の枠を超え、新しい楽しみ方を見出すことができる作品となっているそうです。

「The Working Day」のヒトコマ
この人たちが何を喋っているか、想像して楽しむ
…もはや、塗り絵ではない?

もう一冊の塗り絵本「Mindless violence」は強烈過ぎて、日本人には理解できない、もしくはできても受け入れられないものがほとんど。例えば、庭で椅子に座って本を読む男性を、皿をつかんだ女性が背後から襲う、といった構図が下絵に採用されているのです。

「Mindless violence」のヒトコマ
「Mindless violence」表紙
日本人にはついていけないユーモア満載(?)

「Mindless violence」のヒトコマ
「浮気ばっかりしやがってぇ…!!」

塗り絵の中には、スマートフォンで会話をしながらセグウェイで移動する男性を女性がバットで狙うというものも。この女性はなぜこの男性に殺意を抱いたのでしょうか?この男性のせいで歩行者が怖い思いをしている?実は男性は女性の不倫相手?それとも…? どちらにせよ、どちらでもないにせよ、特定の男性に強烈な恨みを持っている女性がこの塗り絵をすれば、ストレスは発散できる…のかもしれません。

「Mindless violence」のヒトコマ
「ルミ子のかたき! 思い知れ!」

…と、このあたりまではまだわからなくもないのですが、「棒を持って滑り台を降りてくる人と、滑り台の下でそれを待ちかまえている人」、という絵になると、もはやなぜそうなったのかさっぱりわかりません。ただ、これでストレスが解消できる人は、相当に病んでいるのだろうな、ということはわかる気がします。

「Mindless violence」のヒトコマ
「相打ちだ、相打ちでいいんだ」

作者らは、「この心無い絵をカラフルに塗り、“心ある”絵に仕上げて欲しい」と述べています。

「Mindless violence」のヒトコマ
これを、“心ある”絵に?
どうやって??

これら2冊の塗り絵本にぴったりな色鉛筆「12 Double Ender Rainbow Shit Scribblers」も近日発売。「汗染み色」「アスベスト色」など、美しくない色ばかりが詰まった24色(12本)のセットです。

色鉛筆「12 Double Ender Rainbow Shit Scribblers」
口に出すのがきっついほど、汚い言葉が躍っています

「The Working Day」と「Mindless violence」は、MODERN TOSSのオンラインショップから購入可能。価格は10.99英ポンド。日本への送料は1冊なら10.75英ポンド、2冊同時購入する場合は13.45英ポンド必要となります。

MODERN TOSSオンラインショップで買える「The Working Day」と「Mindless violence」
いっそ、2冊とも!

ちょっとシニカルで“大人”な友だちへの誕生日プレゼントにどうでしょうか?

「Mindless violence(心無い暴力)」のヒトコマ
ハッ!