
「バナナを吊るす」ためだけのグッズや、「リンゴの皮をむく」ためだけのグッズ。米国には、日本人の感覚からすると“それ、必要なの?”と思ってしまう、何かに特化したキッチングッズが存在しています。

包丁、使えば良いのに……。
「サンドイッチナイフ」もそんなアメリカンなキッチングッズのひとつ。このナイフを使えば誰にでも簡単に、食べやすくておいしいサンドイッチが作れるようになるのだとか。カナダ在住の Wednesday Merchants さんが発明しました。

「サンドイッチナイフ」の特徴は、2枚の刃が“段違い”に取り付けられている点。1つ目の刃はパンを切断、2つ目の刃は具材を挟む“切れ込み”を作るという役目を持っています。

Merchants さんはこれまで、スライスされた2枚のパンを使って具材を挟み、サンドイッチを作っていました。でもこれだと、中の具材がこぼれてしまうことが多かったそうです。

一度棚にあげておきましょう!
ここで登場するのが「サンドイッチナイフ」。このナイフで作ったパンの切れ込みに具材を挟めば、具が落ちることはほぼないのだとか。また肉汁やソース、ドレッシングなどがパンに染み込むため、味も格段によくなるそうです。


たしかにおいしそうですが…ナイフのおかげかどうかは、ちょっと…?
「サンドイッチナイフ」には、もう1つメリットがあります。それはナイフを入れる回数を減らせること。その時間を、他のことに使えば人生が豊かになると Merchants さんは主張しています。一人分であればともかく、家族全員分のサンドイッチを作るときなどには、大幅な時間の節約になるそうですよ。

「普通のナイフを使っても、切れ込みの入ったパンは作れるよね?」とか、「ナイフを入れる回数が一回減らせても、調理全体の手間はそれほど減らないよねぇ?」など、頭の中にたくさんの「?」を浮かばせてくれるこのナイフ。でも、Merchants さんは大真面目のようで、「サンドイッチナイフ」の完成までには、5種類の試作品と、7か月の期間を要したのだとか。

これに費やす時間は、惜しくないのでしょうか…。
Merchants さんは現在、「サンドイッチナイフ」の市販化に向け、クラウドファンディングサイト kickstarter で出資者募集のキャンペーンを実施しています。記事執筆時点では、43ドル出資すれば「サンドイッチナイフ」を一本入手可能。入手に必要な金額はキャンペーン後半になるほど上昇し、終了後の市販価格は54ドルとなります。出荷は2015年10月を予定しています。

54ドル(約6,500円)払ってでも、パンを切る回数を一回減らせたいと思うか、否か…。迷うとこですよね。筆者なら、普通のナイフを使いますけど。