日本では、電動アシスト自転車は主に子どもを乗せて移動する女性のための乗り物。毎日の通勤で使用したい人向けのものは、ほとんど存在していない。

だがこの状況は変わるかもしれない。電動アシスト機能付きのロードバイク「YPJ-R(ワイピージェイアール)」が2015年12月10日、ヤマハから販売開始される。仕事で疲れた自転車通勤者の帰路を楽にし、少しだけ家に早く帰れるようにしてくれるかもしれない電動アシスト自転車だ。


電動アシスト機能付きのロードバイク「YPJ-R(ワイピージェイアール)」
電動アシスト機能付きのロードバイク「YPJ-R(ワイピージェイアール)」

「YPJ-R」は、小型のドライブユニット「PWシリーズ」を搭載した新感覚のロードバイク。ドライブユニットやバッテリーの存在感を最小化するデザインとスポーツ自転車としての高い走行性能を備え、電動アシスト自転車でありながら自転車本来の走る楽しさを維持している。

自転車通勤者が少し早く家に帰れるようになると  家族はうれしい?それとも…??
自転車通勤者が少し早く家に帰れるようになると
家族はうれしい?それとも…??

電動アシストのメリットを発進・加速からスムーズに巡航領域につなげるために生かし、「楽するための電動アシスト」から「より楽しむための電動アシスト」への価値の転換を図った。

メインコンポーネントには、SHIMANO 105が採用されている。 


バッテリーは、1回の充電で「HIGH」モードで14キロの走行が可能。「STD」モードなら22キロ、「ECO」モードなら48キロの走行が可能だ。航続可能距離はかなり短めと評価せざるを得ないが、「YPJ-R」の車体重量はヤマハ製電動アシスト自転車としては最軽量の約15キロ。アシストが無い状態であっても、通常のロードバイクとして走行可能だ。

航続距離14キロはかなり短め  だがバッテリーが切れても、ロードバイクとして走行可能だ
航続距離14キロはかなり短め
だがバッテリーが切れても、ロードバイクとして走行可能だ

ハンドルバーには液晶マルチファンクションディスプレイを搭載。速度、パワーメーター、ケイデンス、時計、バッテリー残量メーターなどが常時表示される。

液晶ディスプレイ下にあるのはスイッチユニット  Micro USBポートを装備し、スマートフォンへの充電が可能
液晶ディスプレイ下にあるのはスイッチユニット
Micro USBポートを装備し、スマートフォンへの充電が可能

ボディは、「ハイドロフォーミングチューブ」と、カバー類を廃したシンプルなデザインが特徴。カラ―バリエーションは「ブラック×グレー」「トリコロール」「ブラック×ブルー」の3色展開となっている。

ブラック×グレー
ブラック×グレー

トリコロール
トリコロール

ブラック×ブルー
ブラック×ブルー

価格は24万8,400円(消費税込み)と、ちょっとお高め。エクササイズ目的で週末に本気で走る人は買わないだろうし、通勤で使用する人の中には、欲しいけれどこの価格では手がでないという人も多いだろう。クロスバイク仕様に変更し、値段を下げたバージョンが販売開始されれば、そちらが自転車通勤者にとっての“本命”となるのかもしれない。