
毎年クリスマスが終わったらガラッと年末ムードになり、それまで意識の外に追いやっていた“大掃除”というイベントがのしかかってきます。
掃除といえば、最近は人や環境に優しい素材を使った“ナチュラル掃除”が注目されていますよね。以前えんウチでもご紹介した酸素系漂白剤やセスキ炭酸ソーダ、重曹、クエン酸などを汚れの性質に合わせて使い分ける方法です。筆者は自然派に強いこだわりがあるわけではないのですが、場所別に何本も洗剤を買わなくて良いのと、刺激臭や手荒れが軽減できるので気に入っています。
しかし、今回挑むのは1年間見ないふりをして避けてきた「レンジフード」。さすがにこれは強力な洗剤を買おうかなと思っていたところ、「粉石けん」を使う方法を教わったので試してみました。
◆とろとろの「ゼリー石けん」を作る
使用したのはシャボン玉石けんの粉石けん「シャボン玉スノール」。純石けん分(99%脂肪酸ナトリウム)でできた無添加石けんです。シャボン玉石けんの石けんアドバイザー・前田博昭さんによると、溜まった酸性の油汚れにはアルカリ性の石けんが効果的だそう。さらに、より汚れに密着して留まる「ゼリー石けん」がオススメだとか。

ゼリー石けんの作り方は、まず粉せっけん20~50gを30~50度のぬるま湯500mlで溶かします。そのまま常温で3時間ほど放置。ゼリーのように固まるので、手で混ぜて塊を無くせば完成です。当日作るのが面倒な方は、前の晩お風呂に入った時などにちゃちゃっと作っておいてもOK。


◆汚れに塗って放置するだけ!
それでは、レンジフードのもとへ参りましょう!
(なぞの黒い物体が…)

読んでくださっている方には分かりづらくて恐縮ですが、今、このフィルターが白じゃなくて良かったと思っています…。

筆者宅の換気扇はこの金属フィルターにある程度の油やほこりが付着するそうで、素手で持つのはためらわれるほどベッタベタ。そしてフードカバーにもたっぷりと油がたまっております。
気を取り直して、油汚れに先ほどのゼリー石けんをペタペタと塗りつけます。そのまま10~20分ほど放置し、その後水で流すかふき取ります。


◆さすがに手強いぞ!
フィルターを見ると石けんがしっかり油を溶かして絡めとっているのが分かりますが、さすがに元がガンコなだけあり、フィルターの穴に詰まって水だけでは流せません。たわしでこすりながら流し、最後は食器用洗剤で軽く洗いました。先にいらない布などでふき取れば良かったと反省。でも新品同様に仕上がったので満足です。


フードカバーの方は、先に使用済みの歯ブラシで軽くこすってからすすいでみました。するとこちらは水で流すだけでピカピカに!この後ファンも掃除して、ゼリー石けんも使い切ることができました。このほか、ガスレンジ周りやエアコンのフィルター(特に油汚れの付きやすいリビングのエアコン)にも効果があるそうです。


もちろん油汚れ用のキッチン洗剤でも汚れは落とせますが、粉石けんはコスパも良く、普段の掃除や洗濯にも使えます。何より今回素手で作業したのですが手が荒れることもなく(個人差があるので気になる方は手袋を)、キッチンに匂いが残らないのも嬉しいポイントです。
油汚れは放置した分だけどんどん手強さを増します。掃除ネタで毎回お伝えしておりますが、年に1回の大掃除と言わず、気づいた時にこまめにやりたいものですね…。