ビタミンや乳酸菌、酵素を多く含む発酵食品として、最近では美容効果も期待されているぬか漬け。筆者も祖母のぬか床をいつかは分けてもらおう、と思いつつ、毎日お手入れする手間やプレッシャーを考えるとなかなか始めることができませんでした。最近周りで作っている家庭をあまり見かけないのも同じ理由でしょうか…。
そんな中見つけたのは、キビィズから販売されているぬか漬けキット「NUKAMARCHÉ[ヌカマルシェ]」。何でも、“手を汚さず手間不要”でぬか漬けができるという画期的な商品だそう。そんな簡単にできたら苦労しないだろ…!というツッコミと期待がぬか床のように入り混じり、気になってしかたないので試してみました。
一体どれほど簡単だというのか
水を入れるだけでぬか床に
パッケージの中には、真空パックされた乾燥ぬか1袋が入っています。これに水を入れてよくもめば、あっという間にぬか床が完成。
漬ける野菜は水で洗い、塩をまぶして準備します。なおヌカマルシェは低温発酵用に作られており、通常よりも1日程長く時間がかかるそう。早くできるよう食材によっては小さめに切っておきましょう。
ぬか床の中にしっかり埋めたら封をして、そのままパッケージのカップに入れます。あとは数日間冷蔵庫の中で放置するだけ。その間、なんと、かき混ぜる必要がないんです!
ちょっと忘れかけていた2日後。取り出して通常のぬか漬けと同じようにいただきます。ぬか漬けの定番とも言えるキュウリとニンジンは、どこに出しても恥ずかしくない立派なぬか漬けになっていました。いやはや、初めて漬けたとは思えない納得の仕上がりに感動です…!
おすすめの食材は?
ぬか漬けはたいていの野菜で作れるので、冷蔵庫の整理にも役立つのが嬉しいところ。今回色々試した中では、個人的にエリンギのくにゅっとした食感も好きでした。みょうがはだいぶ辛かったけど、これはこれでお酒に合う。
また、好みが分かれそうだけどぜひやってみて欲しいのがアボカド。とろりと溶ける舌触りとぬかの風味が混ざり合い、焼酎や日本酒に合いそうな珍味(?)に生まれ変わります。
なおヌカマルシェを開発したのは、大阪の阪南市で水ナスを栽培して漬物にしている「草竹農園」。こちらで作られている漬物は、京阪神の一流料亭にも納品されている本物の味なのだとか。ヌカマルシェには、この秘伝のぬかを薬品を使わず特殊な技術で防虫処理したものが使われているそうです。
ヌカマルシェは通常5~7回使用でき、水が出て来たら交換します。それほど場所も取らず、食べきりやすい量だけ作れるので1~2人暮らし世帯でも気軽に楽しめるのが最大のポイント。代々受け継がれるぬか床も価値がありますが、こうしてハードルを下げることでもっと多くの人が日本の食文化を手作りで楽しめるようになるのではないでしょうか?都内ではまだ取扱店が少ないものの、今後様々なシーンで普及する予感がします。