写真集『ぶさにゃん』や、「ネコザイル」などの作品で知られるネコ写真家の沖昌之さん。その沖さんが撮影した「KISSネコ」写真が「KISS ＆ LOVE猫 CALENDER 2017」になりました。人と人のキスに「挨拶」や「愛情表現」など様々なタイプがあるのと同じように、ネコとネコのキスもひとつではないと教えてくれるカレンダーです。


沖さんは「ネコザイル」だけでなく、「無重力ネコ」や「逆立ちネコ」、そして「Kissネコ」など、ユニークなお外ネコの姿をカメラに収めてきた写真家。商店街を歩いていると八百屋さんや肉屋さんや今川焼屋さんに次々声をかけられるタイプの人がいますが、沖さんは街を歩いているとネコたちに次々声をかけられるタイプの人です。



今回の「KISS ＆ LOVE猫 CALENDER 2017」では、沖さんの様々な作品の中から「Kissネコ」にフォーカス。様々な季節の「Kissネコ」を、一年間楽しめるようになっています。


ネコ同士のキスは、挨拶だと言われています。でも沖さんによれば、それだけではないのだそう。たとえば、相手のネコのことが好きでたまらない、感情（？）の入ったキスもあるのだそうです。


自己紹介のキスもあるみたい。たとえば子ネコがあまり良く知らない大きなネコにそっと近づき、キスをして、距離を縮めたりすることがあるのだとか。反対に、キスをした結果、相性が合わないことがわかることもあるのだそう。キスの後、ネコが「シャー」と叫んでどこかへ走り去っていくシーンを、沖さんは目撃したことがあるそうです。このあたりは、ネコも人間も一緒かもしれません。


カレンダーの中で特に印象深い「KISSネコ」は、9月のネコたち。筆者はこれを「ロミオとジュリエット」ネコと名付けています。竹の柵で区切られてしまい、一緒にはいられない運命にある2匹のネコ。そのネコたちが人目を忍んでこの場所で逢っている。そんな風に見えなくもない一枚です。


3月のネコたちも興味深い「KISSネコ」。ここでは、一匹のネコが右手（右前足？）を、もう一匹のネコの首にまわし、抱き寄せるようにしてキスをしているのです。手を（前足を？）まわされたネコは、うっとりと瞳を閉じています。


このネコたちに限らず、「KISSネコ」たちの多くは、目を閉じているのが印象的。365日、ほぼ毎日ネコの写真を撮影している沖さんによれば、ネコたちも基本、キスのときには目をつむっているそうです。これって、人間だけではなかったんですね。これからは、目を開けてキスをしてるネコを見たら、「このネコたち、仲悪いの」などと勘ぐってしまいそう…。

そしてもちろん、ご挨拶のキスも。たとえばカレンダーの8月に登場する2匹のネコは親子で、とても仲良しなのだとか。沖さんによれば、子どもネコはもうすっかり大きくなっているのですが、それでも親ネコを見つけると大喜びで近づき、挨拶のキスをするそうです。8月のキスもそんなキス。お母さんネコに「元気だよ」と知らせるキスです。そのシーンは、ぜひ、カレンダーで。


机の上に立てて使うタイプの、ちょっと小さめカレンダーです。価格は950円（消費税込）。全国の書店や、Amazon.co.jpなどの通販サイトで購入できます。


（記事中の画像は、作者である沖昌之さんの許諾を頂き、沖さんのInstagramから転載させて頂きました。なお、記事中の画像がカレンダー「KISS ＆ LOVE猫 CALENDER 2017」に収録されているとは限りません。この点はご了承ください）