
香ばしさが魅力のライ麦パン。白いパンより健康的なイメージもあります。
でも、スーパーなどで手に入るライ麦パンは小麦にライ麦をブレンドしたものがほとんど。厳密にはライ麦パンというより「ライ麦入り小麦パン」が近いです。
じゃあ100%のライ麦パンってどんなもの?手軽に試すならカルディで手に入る「プンパニッケル」がおすすめです。

プンパニッケルは、ドイツの伝統的なライ麦パン。6枚スライス(250g)入りで価格は347円(税込)でした。
銀色のパックに入ったブロック形のかたまりは、手に取るとずしっと重みがあります。ぱっと見ではおおよそパンとは思えないいでたち。

開封してみると、チョコケーキのような黒に近い濃茶色のかたまりが出現。1枚はとても薄く、なんと5mmしかありません。一般的な6枚切り食パンが約2cm、サンドイッチ用でも1cmほどなのと比べるとかなりの薄さ。


そして香りも特徴的。煮詰め焦がしたような、「甘さのないキャラメル」といった印象です。
まずは軽くトーストしてバターでトライ。薄いので加熱はほんの少しで良いと思います。

ふわふわ、ぱりぱり、もちもち、サクサク…。パンと聞いて思い浮かぶ食感のどれにも当てはまりません。「これパン?」というのが正直な感想。
ぎゅっと固めた粒がほどけるような、ほろっとした食感。まずばらばらにほぐれ、それぞれがすりつぶされ、再度ひとつにまとまっていく。食感の体験としては「おにぎり」に近いです。はじめはあまり味を感じないけど、噛むにつれふくよかに広がっていくところも似てる。

味の方向は小麦のパンとは全然違います。複雑で一概にこうとは言えませんが、風味が豊かという点では玄米や雑穀米に似ているでしょうか。さらにレーズンのような芳醇さ、燻製のような熟成感もあるように思えます。
はじめはぜひ素のままやバターのみで味わってほしいですが、アレンジはオープンサンドがおすすめ。しょっぱい系・甘い系どちらもいけます。パンに個性があるので風味の強い具材が好相性。


何から何までよく知るパンとは異なるプンパニッケル。食べる前と後ではパンの概念が大きく変わることでしょう。固定観念を壊したい人はぜひ挑戦してみて!