ハダースフィールド大学の Gareth Humphreys さんと Eelliott Whiteley さんは、折り畳み式便器「Iota Folding Toilet」を卒業制作として開発した。これは、日本のユニットバスに適した便器だ。

折り畳み式便器「Iota Folding Toilet」
折り畳み式便器「Iota Folding Toilet」


「Iota Folding Toilet」

「Iota Folding Toilet」の最大の特徴は、コンパクトなサイズに折り畳めること。これにより、狭いバスルームの面積をより有効に活用可能となる。ワンルームマンションなどに取り付けられる日本のユニットバスに採用すれば、入浴がより楽になるだろう。


使用時はこのサイズ
使用時はこのサイズ

折り畳めば、ぐっとコンパクトに
折り畳めば、ぐっとコンパクトに

「Iota Folding Toilet」のもう1つの特徴は、節水に貢献できること。洗浄は、折り畳んだ形状で行われるが、この形状では水は上から下へと流れ、排出物や汚れが重力で落とされるため、従来型の便器よりも洗浄効率が高くなる。


また、従来のトイレでは、排水トラップ部分がトイレの詰まりの原因となっていた。だが、「Iota Folding Toilet」では利用時と折り畳み時でトラップの位置が異なり、トラップサイズ自体も大きいために、トイレ詰まりが発生しにくいという。


「Iota Folding Toilet」に対しては、多くのコメントが寄せられている。その半数はアイディアを賞賛するもの。だが残りの半数は、価格が高くなるであろうことを心配しているものだ。

例えば米国では、便器の価格は9,000円から3万円程度だ。これをホームセンターで購入し、自分で取り付ける人も多い。そのような文化を持つ国には、「Iota Folding Toilet」は普及しないだろう。

だが日本の便器は、 ウォシュレット一体型便器であれば15万円程度のものも珍しくない。節水意識も高く、バスルームが狭く、高価な便器に慣れた日本にこそ、「Iota Folding Toilet」はふさわしいのではないだろうか?

従来型トイレとのサイズ比較  「Iota Folding Toilet」がコンパクトであることがわかる
従来型トイレとのサイズ比較
「Iota Folding Toilet」がコンパクトであることがわかる