
現在の洗濯機は大量の水と洗剤を必要としている。また騒音も大きいため、その設置場所は限定される。
「Pecera」は、このような既存の洗濯機の問題を解決するデザインコンセプト。足を入れると角質を食べてくれ、足をきれいにしてくれる「ドクターフィッシュ」のコンセプトを洗濯機に適用。衣服をきれいにする「ロボットフィッシュ」による洗濯実現を目指す。


「Pecera」に汚れた衣服を入れると、ロボットフィッシュが汚れた箇所を検知。汚れをぱくぱくと食べてくれる。これにより、洗剤を使用したり、衣服を回転させたりしなくても、汚れがきれいに落ちるという仕組みだ。騒音もないため、部屋のどこにでも設置できる。


「2014 Electrolux Design Lab」審査員の一人、Julia Lilliehook 氏は、「このアイディアは、とても大胆で人目を惹くものだ」と述べている。だが同時に、実現に向けては「多くの課題も残されている」ことも指摘している。
現時点での最大の課題は、ロボットフィッシュのサイズ。米国 MIT などで開発中のロボットフィッシュはサイズがかなり大きく、「ドクターフィッシュ」というよりは「サバ」に近いサイズだ。このロボットフィッシュを洗濯槽に投入したら、汚れだけでなく、衣服ごと食べられてしまいそうだ。実用化されるには、まだかなりの時間がかかると考えられる。
