アーチストでデザイナーのKelli Andersonさんは、最新作「This Book is a Camera」を発表した。いわゆる“飛び出す絵本”で、ページを開くとカメラがポップアップする。そしてこのカメラはピンホールカメラ(針穴写真機)として、実際に写真を撮ることができるのだ。

写真を撮れる飛び出す絵本「This Book is a Camera」
写真を撮れる飛び出す絵本「This Book is a Camera」

「This Book is a Camera」には印画紙が付属しており、手元に届いた後、すぐに撮影が可能だ。撮影するには、ページを開き、“シャッター”を引く。一定の時間後、シャッターを戻せば撮影は完了する。シャッターを開く時間は、晴天の日で10秒程度、曇りで20秒程度。夕暮れ時であれば70秒必要だそうだ。

「This Book is a Camera」は、閉じた状態では“絵本”
「This Book is a Camera」は、閉じた状態では“絵本”

だが、ページを開き
だが、ページを開き

ちょっと形を整えれば
ちょっと形を整えれば

カメラになる!
カメラになる!

撮影するには印画紙をセットし
撮影するには印画紙をセットし

ピンホールを被写体に向けて、シャッターを引く
ピンホールを被写体に向けて、シャッターを引く

10~70秒感光させれば、撮影終了
10~70秒感光させれば、撮影終了

撮影終了後は、現像作業が必要。現像に必要な暗室や現像液については、自分で用意する必要がある。

暗室や現像液は、絵本から飛び出さない…  ちょっと、残念
暗室や現像液は、絵本から飛び出さない…
ちょっと、残念

現像した写真はいわゆるネガ。白黒を反転させてポジ画像に変換しなければならない。Andersonさんは、ここではスマートフォンアプリの利用を推奨している。ネガ画像をスマートフォンで撮影し、画像処理アプリで反転させれば、味のある白黒写真が出現。明るさ・コントラストを好みに合わせて修正すれば、ピンホールカメラで撮影した写真コレクションの1枚が完成する。

ネガを撮影して
ネガを撮影して


画像編集アプリを起動し
画像編集アプリを起動し

反転させれば、味のある白黒写真に
反転させれば、味のある白黒写真に

Andersonさんは「This Book is a Camera」を作成した理由について、次のように説明している。

「私は飛び出す絵本で、教育的かつ実用的なカメラを作りたかった。“デザインと科学”の間、そして“構造と機能”の間を繋ぐ、そんなカメラだ。≪中略≫この絵本は、折り畳んだだけの紙が光の特性を利用して写真を作り出す過程を分かりやすく示し、その仕組みを子どもたちに説明することができる」

単なる紙がカメラになる  確かに、ちょっと驚き?
単なる紙がカメラになる
確かに、ちょっと驚き?

いまの子どもたちにとって、カメラとは「スマートフォン」のことだろう。フィルム式カメラはおろか、コンパクトデジタルカメラでさえ触ったことがないという子どもも増えているという。そんな子どもたちに、あえて「This Book is a Camera」をクリスマスプレゼントとして贈ってみるというのも面白いだろう。すっかりブラックボックスと化したカメラやスマートフォンの仕組みに興味を持つ子どもも、中にはいるかもしれない。

また、「This Book is a Camera」は、大人の趣味のツールにもぴったり。ピンホールカメラで満足のいく写真を撮影するには、露出時間を変えて何度も撮影し直したり、現像の方法を模索したりなど、様々な工夫の余地が無限にあるからだ。そのような工夫を重ねていると、部屋から外へ出たときに「今日は10万ルクスだな」などと、明るさを数値で当てられるようになったりもする。それがどうしたと言われればそれまでなのだが、そのように一般の人にはなんでもないことを楽しめるのが、趣味の喜びだろう。

この場所をピンホールカメラで撮影すると
この場所をピンホールカメラで撮影すると

こうなる  改善の余地、あり?
こうなる
改善の余地、あり?

「This Book is a Camera」は、AndersonさんのWebサイトで購入できる。The Book is a Cameraの価格は29ドル。日本への送料が別途14ドル必要となる。

使い終わったら、閉じて本棚へ!
使い終わったら、閉じて本棚へ!