2020年7月1日から実施された“レジ袋の有料化”。エコバッグの持参が習慣づくとともに、汚れてきた時の手入れについて悩む人もいるのではないでしょうか。花王が指南するエコバッグの手入れ方法をご紹介します。

意外と汚れているエコバッグ

エコバッグには、ナイロン、コットン（布）、リネン、保冷バッグタイプなど、さまざまな素材がありますが、基本的な手入れの考え方は同じ。買い物の際に「食品の汁」が付いたり、「食品のくず」「野菜の泥」がたまったりすると、ニオイやカビの原因にもなります。また見た目には汚れていなくても、湿ったまま放置することで雑菌が繁殖する可能性もあるため、定期的な手入れが推奨されます。

簡単なお手入れ

目に見える汚れはないけれども清潔にしたいという場合は、簡単に拭いて対処します。

1．エコバッグの外側・内側ともに、食卓用清潔クロスや、食卓用清潔スプレーを吹き付けたペーパー類で全体を拭きます。変色・色落ち・シミの原因や、防水加工が落ちてしまう場合があるので、目立たないところで試すことが必要。スプレーの場合はバッグに直接スプレーせず、必ずペーパー類やきれいな布などにスプレーしてから拭きます。

2．湿り気が残らないように、ハンガーなどに掛けて乾かしたり、乾いたペーパー類で拭き取ったりします。

“洗える”エコバッグの洗い方

始めに、エコバッグの取扱い表示を見て、洗えるかどうかを確認します。取扱い表示がない場合でも、商品のタグや販売店（通販サイトなど）で「洗える」と記載があれば洗濯可能です。


「家庭で洗えない」マークが付いている場合や、洗える記載がなかったり、洗えるかどうか分からなかったりする場合は、洗濯はせずに汚れた部分だけを手入れします。「家庭で洗える」場合は取扱い表示などに従い、洗濯機で洗うか手洗いします。

なお濃い色のエコバッグを洗う前には、あらかじめ色落ちチェックをしておくと安心。洗濯洗剤の原液を目立たないところに付け、5分後に白い布で押さえて色が付くようなら単独で洗濯します。

洗濯機で洗う場合

他の洗濯物と絡んだり、引っかかったりしないように、洗濯ネットに入れて洗います。

手洗いの場合

1．洗い桶や洗面ボウルに30度以下の水をはり、洗浄力の高い濃縮タイプの液体洗剤や、おしゃれ着用洗剤を溶かして洗濯液をつくります。

2．やさしく押し洗いするために、エコバッグを沈めたり浮かせたりを20～30回繰り返します。

3．きれいな水に入れ替え、押し洗いの要領ですすぎます。水を通しにくい素材や加工がしてあるものは、直接、流水を当てて十分にすすぎます。

4．洗濯機で軽く脱水します。シワや素材が傷むことを避けるため、短め（1分以内）に脱水します。

中まで乾燥させる干し方

脱水後は放置せず、すぐに干して完全に乾かします。濡れたままでは、他のものに色移りする可能性があります。


干す前にエコバッグを裏返し、全体を振りさばいた後、両手ではさむように軽くたたいてシワを伸ばして形を整えます。ピンチハンガーなどを使い、中に空気が通るように干します。

“洗えない”エコバッグの手入れ

家庭で洗えないエコバッグは、シミや汚れの気になる箇所だけを部分的に手入れします。

1．水で湿らせた布で汚れている部分を拭く。

2．取れない場合は、少量の洗濯洗剤の原液を布に付けて、汚れている部分をたたく。

3．水を含ませたきれいな布でその部分をたたき、洗剤と汚れを移し取る。

4．最後に乾いた布やペーパー類で水分を吸い取る。

きちんと扱えば衛生的に使えるだけでなく、長持ちするエコバッグ。時間があるときにじっくり、手入れをしてみてはいかがでしょうか。

■ 出典
・ あなたのエコバッグは洗える？お手入れ方法と清潔に保つ5つの使い方
（花王 生活者研究センター「くらしの研究」）