
4人用テント「クレイジーエックス」が、アウトドア用品ブランド「DOPPELGANGER OUTDOOR」から販売開始された。

「クレイジーエックス」は、1人用テント「スキマテント」を十字型に合体させたようなルックスを持つテント。「スキマテント」は「眠れる場所があれば良い」という人向けのカプセルホテルのようなテントだったが、それを4張りくっつけただけにも見える「クレイジーエックス」は、4人の距離を近づけるマジカルなパワーを持つテントへと生まれ変わっている。

「眠る場所があれば良い」という、究極の効率主義&個人主義
「クレイジーエックス」のテント内の空間は「スキマテント」同様ミニマムなもの。立つことはもちろん、座ることも両手を広げることもできないサイズだ。だが、テント内に寝そべり、中央の“ミーティングスペース”で他の人と顔を合わせていると、不思議とトランプをしたくなるという。ポータブルな卓があれば、マージャンもできるかもしれない。その他、花札や、人生ゲーム、そして(…以下、省略)。

「スキマテント」を見たときに、筆者はスタンドアロン(一人用)OSだっマイクロソフトのWindows 3.1を思いだした。だが今回の「クレイジーエックス」は、Windows 95を想起させる。LAN接続でオフィス内の同僚とだけ繋がり、メールも社内だけだったあの環境に似ているからだ。

だからこそ、トランプなど、気のあった仲間同士で楽しむ遊びをしたくなるのかもしれない。トランプの他、マージャンや花札、人生ゲー(…以下、省略)。
「クレイジーエックス」の設営は、「スキマテント」同様ワンタッチシステムを採用。 ロープを引っ張って中央部分を展開し、寝室スペースをペグで固定すれば完成する。4人で設営する場合、慣れれば10分かからないそうだ。

通常のテントと比べ高さが非常に低いが、これには“4人の距離が縮まる”ことの他に、風の影響を受けにくいというメリットもある。

4人用テントでありながら、重さはわずか約3.6キロ。収納時のサイズは直径約21×約54センチで、公共の交通機関に気兼ねすることなく持ち込める。

いつも世界と繋がっている状況に疲れてキャンプに出かけるときには、「スキマテント」で完全に他人とのかかわりを遮断して一人の世界を楽しむのも良いだろう。だが、「クレイジーエックス」で親しい人たち数人と繋がる体験をするのも悪くないのではないだろうか?
希望小売価格は1万8,000円(消費税別)。Amazon.co.jpなどの通販サイトで購入できる。
「クレイジーエックス」には1つ欠点がある。それは1人または2人で宿泊すると、とても寂しいということだ。就寝用スペースは1メートル80センチ以上あるため、そこに人がいない場合、共有スペースもあわせて2メートル以上の誰もいない空間が目の前に広がる。この寂寥感は、特に深夜にうっかり目覚めたときなどには、耐えられないだろう。「クレイジーエックス」利用時は仲間を集め、4人で出かけることをおススメしたい。
